-訪日プログラム-
-Programs of Visiting Japan-

福岡国際中学生柔道大会サンクトペテルブルクグループ

開会式の様子

ロシアの格闘技「サンボ」(自己防衛の意)成立の母体の一つになった日本の国技「柔道」は、プーチン首相が有段者であることからもわかるように、ロシアでは根強い人気を持つスポーツです。

今回で6回目を迎えたサニックス旗福岡国際中学生柔道大会出場のため、監督、コーチを含む9名のグループを青年交流の一環で招聘しました。同大会には2004年の第2回大会からサンクトペテルブルク・ジュニア柔道チームが出場し、優秀な成績をおさめています。サンクトペテルブルクの柔道クラブ「ヤワラ-M」としての出場は今回で2回目です。「ヤワラ-M」の「M」はロシア語の「マラジョージ(青少年の意)」の頭文字で、ロシア全土に支部を持つ同クラブでは、たくさんの青少年が柔道を学んでいます。

大会参加71チーム中、海外招待チームは6カ国7チーム。ロシアからは同チームのほかに、北オセチア共和国ベスラン市「ヤワラ-M」チーム(8名)が参加しました。ベスラン柔道チームは、山下泰弘東海大学教授の尽力もあり、2005年第3回大会から大会主催者側の招待で出場しています。今回チームは分かれましたが、サンクトペテルブルクチームのメンバーもコーカサスの出身者が多く、伝統的に格闘技の競技人口が多いコーカサス地方での柔道の人気の高さがうかがえました。


招聘日程

持田先生と



      12月22日(月) 成田空港着後、羽田経由で福岡県宗像市へ
      12月23日(火), 24日(水)海外出場チームトレーニングキャンプ
      12月25日(木) 監督会議・懇親会
      12月26日(金) 開会式・大会試合・閉会式
      12月27日(土) 練成会
      12月28日(日) エクスカーション、練成会、交流会
      12月29日(月) 福岡空港から羽田、成田空港を経由して
               サンクトペテルブルクへ

詳細日程

第1日目 12月22日(月)

2日がかりの長旅を終え、大会が行われる福岡県宗像市にあるグローバルアリーナへ到着しました。今夜からここに集まった海外招待チーム選手たちと寝食をともにすることになります。


第2日~3日目 12月23日(火)、24日(水)

旅の疲れなど感じさせない子供たちは、昨日から始まった海外トレーニングキャンプに早朝から元気に参加しました。全日本ジュニアヘッドコーチでもある持田達人六段が講師となり、各国コーチによる技術交流会がありました。各国の技の紹介により、それぞれの国が持つ柔道の特徴を知ることができ、また習得したい技を教え合うという微笑ましい光景も見られました。
大会のルール説明もあり、選手たちは真剣な表情で耳を傾けていました。

技術交流会での様子

第4日目 12月25日(木)

今日は明日の大会本番に向け、猛練習に励みました。
第5日目 12月26日(金)

同大会で前回2006年に2位となり、今回海外シード校に選ばれたサンクトペテルブルク「ヤワラ-M」チームは、2回戦で福井工業大学付属福井中学校チームと対戦。惜しくも敗退しました。またベスラン「ヤワラ-M」チームは1回戦で熊本県合志市立西合志南中学校に敗れ、残念ながら今回は両チームとも好成績を残すことができませんでした。
今回は日本勢が上位を飾りました。それでも、全力勝負に挑み、悔いのない試合ができて、同世代の日本選手たちの健闘ぶりを目の当たりにしたことは、これからの練習の励みになることでしょう。


第6日目 12月27日(土)

午前中は、中西英敏七段東海大学柔道部監督によるテクニカルクリニックがあり、数々の国際選手を育成している中西先生の熱のこもった指導に、参加者全員が息を呑んで見学しました。            引き続き練成会が始まりました。柔道の本場で日本の中学生たちと一緒に練習できるまたとない機会を逃すまいと、ロシアチームも積極的に取り組みました。

中西先生の技の指導

第7日目 12月28日(日)

今日はプログラム最終日。エクスカーションも兼ねて熊本県玉名市まで出かけました。地元中学生たちと練成会で汗を流した後、もちつき大会を楽しみました。 今回の訪日では初めて体験することばかりでしたが、楽しい思い出がたくさんできたことだけは間違いありません。
翌29日の早朝に福岡空港を発ち、成田空港からサンクトペテルブルクへと帰って行きました。

玉名市武道館での練成会

今回の招聘プログラム参加者は、2000年に設立されたスポーツクラブ「ヤワラ-M」で柔道に真剣に取り組んでいる13、14歳の少年たちでした。同クラブは、心身ともに調和のとれた青少年の育成を目標としており、ロシア各地に支部を持つことで、その輪を広げています。日本語の名称を持つスポーツクラブで、日本で生まれた礼節を重んじる柔道が、青少年の健全な育成に役立っているということは喜ぶべきことであり、彼らが大人になった時には、きっと両国民の相互理解の一助となってくれることでしょう。

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