-ロシアの教室から-

「サンクトペテルブルクの日本語教育」 (サンクトペテルブルク国立文化大学 鳥塚真璃亜教師)
2020年7月21日

サンクトペテルブルクと聞いて、何を思い浮かべますか?

芸術が好きな人は、エルミタージュ美術館やバレエなどが頭に浮かぶでしょう。
2019年10月から日本人観光客は電子ビザ(Eビザ)で入国が可能になりました。
JETROによると、Eビザ導入後3か月間で日本人観光客は約250人増加したそうです。(*1)
市内中心部の観光案内所に行くと、日本語のガイドがいくつか置いてあることからも観光地として日本人によく知られた街だと言えます。

サンクトペテルブルク国立文化大学の言語学科があるキャンパスは、エルミタージュ美術館から徒歩15分ほどのネヴァ川沿いにあります。
天気が良い日には、教室の窓からネヴァ川に沈む美しい夕日を見ることができます。

1. サンクトペテルブルクで日本語を学ぶ

サンクトペテルブルクでは、日本語を学ぶことができる高等教育機関がいくつかあります。
また、日本文化センターや露日協会といった場所でも日本語クラスが設けられており、日本語を学ぶチャンスは多くあります。
サンクトペテルブルク 国立文化大学では、国際文化学部と図書館情報分析学部の学生が日本語を学んでいます。
2名のロシア人教師と筆者の3名で授業を行っており、筆者(日本人教師)は時間数の多い国際文化学部の外国語言語学科と文化論・史学科の授業を担当しています。

授業で行った活動を一部、ご紹介しましょう。


言語学科1年生は、わたしの好きなところマップをつくりました。(写真1)




言語学科3年生は、まちあるき観光ツアーをつくりました。(写真2)




言語学科4年生は、日本での就職活動を想定して、面接ビデオの撮影を行いました。(写真3)



2. サンクトペテルブルクで日本語を使う機会

大学以外でも、市内の別の機関で会話クラブが開かれています。
学内では日本の大学生との交流会があります。
2019年は日本大学の安元ゼミナールと、札幌大谷短期大学の学生との交流会がありました。
講演会や映画祭などで日本語に触れる機会もあります。
さらに市内には合気道クラブ、剣道クラブ、和太鼓クラブ、百人一首かるたクラブ、空手クラブなどが多数あり、日本文化への関心の高さが窺えます。


日本大学安元ゼミナールとの交流会(写真4)



3. サンクトペテルブルクから日本へ

サンクトペテルブルク国立文化大学は、岩手大学と上智大学と交流協定を結んでいます。
日本への留学が日本語学習のモチベーションのひとつになっています。
卒業後、日本企業への就職や進学を視野に入れている学生も一定数います。
今年は3月中旬から、遠隔授業となりましたが、そんな中で学習を継続する学生たちを心から尊敬します。
年末に『今年の漢字®』を決めて書く予定ですが、今年はどんな漢字が出てくるでしょうか。


年末に書いた学生たちの『わたしの今年の漢字』(写真5)



大学の所在地(Google Map)

参考記事
*1 サンクトペテルブルクへの電子ビザ利用渡航者、導入から3カ月で6万人超え(2020年1月14日);
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/01/c62502c834a596e8.html

*2 公益財団法人日本漢字能力検定協会が毎年、全国から募集し、一番多かった漢字を「今年の漢字®」として決めている。
https://www.kanken.or.jp/kotoshinokanji/ 
それに倣い、年末に1年を振り返って学生たちが自分の漢字を決めて書く派遣教師合同企画。
2018年のページ:https://www.jrex.or.jp/russia-classrooms/kanji-2018/

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