日露修好150周年記念回航事業 【参加者の声】

イルクーツク国立言語大学
マリア・マリツェヴァ

※左がマリツェヴァ

私は、この回航事業が実施されることについて、1月にインターネットを通じて知りました。その時にはこの事業に自分が参加できるとは思ってもみませんでした。4月にこの回航事業のロシア側参加者として選ばれた時にも、まだ実感がわきませんでした。でも、日本の陸地に近づく「ルーシ号」の甲板に立った時初めて、これが現実なのだと実感しました。このような事業はおそらく150年に一回のことですから、私はなんて幸福なのでしょう。出発前には、日本の文化に触れる楽しみとともに、日本の学生とうまく会話できるか、共通点を見出すことができるか大変心配でした。しかし、私たちの間には異なる点より、一致する点がいかに多いかわかりました。今では、私たちはメールの交換をしており、今後ともこの世界でお互いを見失わないよう希望しています。こういったことは、衝動的、感情的と思われるかもしれませんが、私にとってこのクルーズは夢が現実となったものだったのです。ある神社を訪問した時には、私は自分が「千と千尋の神隠し」の主人公になった気がしました。神社の長い階段を上る時に、多くの神様や精霊が私を見つめているように思えました。この航海の間、私はほとんど眠りませんでした。私たちにとって毎分、毎秒が貴重だったからです。私たちの多くが本当の友人となったと言っても、それは空虚の言葉ではありません。日本人と別れる時に、普段感情を表さないロシア人の友人の目にも真実の涙が溢れていたのを見ました。ロシアへ戻る船は日本の友人が乗っておらず、大変寂しいものでした。甲板には誰もいなくて、夜には楽しく話す相手もいません。私にとって日本の一番の思い出は日本の友人たちとの出会いであったと思います。日本の友人たちの笑顔は写真だけでなく、私の心の中に残っています。