日露青年招聘・派遣事業

ポップカルチャー分野若手クリエーター・グループ派遣プログラム
平成23年11月13日-22日


日本のアニメやファッション等ポップカルチャーの研究家櫻井氏を団長とし、日本で初めてマンガ学部を設置した大学として知られている京都精華大学学生等のグループがモスクワを訪問、ロシア国立映画大学アニメーション・マルチメディア学部と映像、マルチメディア、アニメーション、マンガ等の分野で交流し、11月19、20日にモスクワで開催されるJ-FEST現代日本文化フェスティバルに参加して作品発表を行うなど日本のポップカルチャーの紹介も行いました。

参加者の京都精華大学矢野さんの報告です。

●日程

11月13日(日)         モスクワ着

11月14日(月)-18(金)    ロシア国立映画大学アニメーション・マルチメディア学部との交流、J-FEST準備

11月19日(土)-20日(日)  J-FEST現代日本文化フェスティバル

11月21日(月)         帰国へ

●滞在レポート

ロシア国立映画大学との交流
・1-2日目(11月14-15日)

ロシア国立映画大学にて初めてのミーティングを行い、学内を案内していただきました。学内施設の規模の違いに驚かされました。その後はチームに分かれての行動となり、映像撮影とJ-FESTの会場下見に分かれ、ロシア国立映画大学の式典に出席したチームもありました。

・3日目(11月16日)

互いの国をテーマに描いた絵をもとに、クレイアニメーション制作のワークショップを行いました。またチームごとに映像作品の共同作業と完成した作品の上映や、J-FESTで行うインスタレーションの制作作業を行いました。昼食も一緒に食べ、学内のカフェは楽しげな雰囲気でした。

・4日目(11月17日)

砂を用いたアニメーションの見学を行いました。その後、チームに分かれて、インスタレーション、映像作品、クレイアニメーションに加え、砂を用いたアニメーションも日露共同で作品制作が行われました。映像編集といった作業は宿舎に帰った後、夜が更けるまで続いていました。

・5日目(11月18日)

交流最終日となる本日は、動物を描くワークショップと、これまでの交流活動で制作された作品の発表が行われました。発表された作品は「縁(えん)」という言葉をテーマにした砂を用いたアニメーション、そして初日から取りかかっていたクレイアニメーションです。またJ-FESTでのインスタレーションに用いる映像のデモバージョンが上映されました。その後はJ-FESTの準備で各々チームに別れ、当日の準備を進めました。


J-FEST
・1日目(11月19日)

J-FEST1日目です。開会式のステージに立ち、来場者から熱烈な歓迎を受けました。京都精華大学のブースは、インスタレーションの参加者だけでなく、順番待ちをされる方、興味深く見ている方など大盛況でした。また記念撮影を求められることもしばしばで、現地の人々から見た日本へのまなざしの熱さに圧倒されました。我々のプログラムは昼の部だけではなく、深夜まで続きました。

      


      


・2日目(11月20日)

J-FEST2日目もその熱狂は変わりませんでした。2日目はデジタルクリエイションコースの「インタラクティブお化け屋敷」など1日目にはなかった新たなインスタレーションも開始されました。会場では豪華ゲストのライブなど、前日と変わらず大盛況でした。また交流を深めた現地の学生からの映像作品の上映がありました。たった数日で制作したとは思えない品質の映像に、驚きの声があがっていました。


今回、我々が参加、発表を行った『J-FEST』プログラムは現地の人々に興味深く受け入れられていました。特に現地の人々に求められている日本のポップカルチャー、マンガやテクノロジーを活かしたものは大変興味深く受け入れられていたように思います。

同時に求められているものがポップなものであり、現地と我々のギャップが生じていたようにも感じました。そのギャップは現地の人々から見た日本のカルチャーのみではなく、我々から見たロシアの人々とのギャップもあったように感じます。

しかし、ロシア国立映画大学との交流を始めとした現地の人々との交流で、そのギャップを埋めるないしは理解することができたと考えます。

●参加者の声

現地で親切に対応してくださったロシア国立映画大学のみなさまに大変感謝しています!自分たちのやってきたことを発表できる機会があり、大きな反響があったことは今後の活動に大きく役立つと思っています。映画大学の学生さんたちはお互いに言葉が通じず、苦労するかなと思いましたが、同じ制作し学ぶ者同士だったので、言葉が通じなくても、自然とコミュニケーションをはかることができ、知らないうちに打ち解け合っていました。知らない土地でも自分たちのことを理解してくれようとしている人たちが、たくさん待ってくれていたのでとてもいい境遇でイベントに参加させていただいたと思っています。イベント後、私たちのウェブサイトにもロシアからたくさんのアクセスがありました。とてもあたたかい人たちがたくさんいて嬉しかったです!先日映画大学で友達になった子から、新しい作品のために、絵を描いてほしいという連絡もありました。遠くにいますが国境を超えて共同制作のきっかけにもなっています。(京都精華大学卒業生廣田さん)


この度は本当に素晴らしい体験をありがとうございました。無名の若手作家にこんな機会を設けて頂いた事は今でも信じられません。毎日、自分の表現と貧乏と戦う日々ですが、作品を作り続けるとこんないい事があるんだと思いました。あと、ロシア人が日本をこんなに愛してくれているという事を知れた事が一番嬉しかったです。(京都精華大学博士前期修了平野さん)


ロシアでのマンガの人気に驚きました。J-FESTでマンガの似顔絵を描いたら有難いことに好評を頂き(←整理券配りました)、二日間で100枚近く描かせて頂きました。ロシア映画大学との交流も大変楽しく、よい経験となりました。ウルルン滞在記のようで、なかなかロシアの学生と交流できることではないので、貴重な体験ができ、大変感謝しております。自作のマンガ原稿を持って行っていましたので、映画大学で先生方や学生の皆さんに見て頂きました。私はアマチュアですが、日本のマンガの生原稿ということで興味を持って頂けました。ロシアアニメーションと日本のマンガの違いなどで(技法や歴史など)意見交換することができ、よい刺激を与えあうことができたと思います。文化は国境を越えることを実感しました。ロシア滞在全般の感想としましては、ロシア映画大学の先生方や学生の皆様、またロシアの道ゆく方含め、優しくて親切にして頂き、ロシアの人はあったかいな~と感じました。それまで自分が持っていたロシアに対するイメージが変わりました。道を訊いても教えてもらえないんじゃないかと、行く前は不安でしたが、簡単なロシア語を覚えて、話しかけるときに使うと、皆さん親切に教えて下さいました(イズビニーチェと話しかけ、あとは英語でしたが。ロシアの方はロシア語で。でも何となく通じました(笑))。今回の滞在で、ロシアのエッセイマンガが描きたくなりました(京都精華大学大学院マンガ研究科松井さん)




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