日露青年招聘・派遣事業

サンクトペテルブルク市スポーツ教育・青年政策関係者グループ招聘プログラム

(2008年10月17日〜24日)

柔道場にて。右から山下泰裕教授、エリョーギナ補佐官



エリョーギナ・サンクトペテルブルク青少年スポーツクラブ「ヤワラ−M」代表を団長とするサンクトペテルブルク市のスポーツ教育・青年政策関係者6名が来日しました。

エリョーギナさんは、柔道家でロシア国内において武道や体育による青少年教育を推奨しているシェスタコフ国家院議員の補佐官も務めています。団員はサンクトペテルブルクのスポーツ委員会、青年政策・社会組織共同委員会、サンクトペテルブルク国立大学学生労働組合の代表者です。

今回の訪問目的は、体育教育等の青年政策及びスポーツ教育に関する視察と意見交換を行うことでした。

一行は滞在中に文部科学省スポーツ・青少年局、講道館、東京体育館、東京都文京区第一中学校、東京都生活文化スポーツ局を視察しました。またロサンゼルス・オリンピック金メダリストの山下泰裕東海大学体育学部教授が理事長を務めるNPO法人「柔道教育ソリダリティー」の協力によって東海大学を訪問し、2度にわたるエリョーギナ補佐官の講演会が実現しました。



招聘日程

10月17日 成田空港到着。外務省、文部科学省訪問。

10月18日 都内視察、日本文化体験。

10月19日 講道館訪問。秋季紅白試合見学。

10月20日 東京体育館。文京区第一中学校訪問。

10月21日 東海大学訪問。エリョーギナ氏講演「ロシアにおける体育・スポーツの発展」

10月22日 東海大学体育学部視察。

10月23日 エリョーギナ氏による講演「青少年の教育における体育とスポーツの果たす役割」

10月24日 帰国



詳細日程


第1日目 10月17日(金)

外務省でのブリーフィング

午前中に成田空港に到着した一行は、すぐに外務省へ。


山村ロシア交流室長から日露関係についてのブリーフィングを受けました。



文部科学省でのブリーフィング

引き続き、文部科学省スポーツ・青少年局企画・体育課で、日本の中等教育システムついてのブリーフィングを受けました。

体育教育の長い停滞期を経て、近年その重要性が見直され始めているロシアの参加者からは、学校における部活動の位置づけ、活動・運営状況、大学教育支援等について質問が出されました。




第2日目 10月18日(土)

裏千家の先生方と

午前中は皇居前広場を訪れた後浅草へ。下町情緒あふれる浅草を満喫しました。

午後からは裏千家国際茶道文化協会で茶道体験に臨みました。

夜には歌舞伎座で歌舞伎を鑑賞し、日本文化に親しんだこの日のプログラムは終了しました。




第3日目 10月19日(日)

午前中から柔道の総本山、講道館を訪問しました。はじめに柔道資料館を見学し、そのあとで春季・秋季の年に2回だけ実施される紅白試合を観戦しました。



第4日目 10月20日(月)

中学校の先生方と

この日は東京体育館を訪問しました。当該体育館は現在、都民の多様なスポーツ活動支援のためのサービス向上と経費節減のため、民間事業者とのコンソーシアムという形態で運営されています。ロシアでは、体育・スポーツに関する連邦特別プログラムにより、国によるスポーツ発展支援が行われていますが、財政的な問題は解決されておらず、官民共同の「事業団グループ」という新運営形態に強い関心の色を見せた関係者たちからは、運営や施設設備の細かい点まで数多くの質問が出されました。




柔道の授業風景

午後からの最初の訪問先は文京区第一中学校でした。学校の概要説明のあと、引き続き2年生男子の柔道の授業を参観しました。

学校をあとにした一行は、東京都庁へ向かいました。東京都生活文化スポーツ局にて、様々な年齢層の都民に対応するための東京都のスポーツ施設とその運営方法、スポーツ選手育成・強化施策、予算、2016年オリンピック誘致、東京マラソンについて説明を受けました。一行の最大の関心事についての内容に、活発な質疑応答が交わされました。




第5日目 10月21日(火)

今日は東海大学を訪問し、田中副学長と体育学部の山下教授に表敬訪問しました。そのあと、文武両道を実践している体育学科の授業参観のために、構内にある武道館へ移動しました。武道学科の先生方による柔道の型の実技、理論の授業を参観しました。柔道の専門家でもあるエリョーギナ氏も説明に加わり、関係者全員興味深く見学しました。同じく武道館で行われていた剣道の授業も参観しました。

この日エリョーギナ氏の第1回目の講演「ロシアにおける体育・スポーツの発展」がありました。ロシア・スポーツ通史が簡潔にまとめられた内容に関心を持つ学生や大学院生など、たくさんの聴講者が集まりました。


第6日目 10月22日(水)

体育学部で

この日は朝から東海大学の体育学部を訪問。まず、学生柔道の発展に心血を注いだ初代松前総長の柔道活動についての説明がありました。

 

続いて学生に対する大学、日本の省庁、自治体の就職支援、日本の就職システムについての説明がありました。ソ連崩壊後職業や生活が多様化しているロシアでも学生の就職は焦眉の問題です。同席した大学院生からは生の声を聞くことができました。

午後からは富士箱根方面視察へと向かい、芦ノ湖・箱根の秋景色と温泉を楽しみました。


第7日目 10月23日(木)

講演の様子

午前中は東京に戻り、午後からエリョーギナ氏の講演会「青少年の教育における体育とスポーツの果たす役割」が行われました。講演会は盛況のうちに終わりました。

翌24日に一行は帰路につきました。



今回のメンバーは、体育教育による心身ともに健全な青少年の育成政策に、自治体・行政レベルで取り組んでいる関係者でした。学校教育機関での安定した体育教育に古い伝統を持つ日本には学ぶべきところが多く、短い滞在日程の中で、多岐にわたった視察が実現しました。ご協力いただいた関係者の皆様に改めてお礼を申し上げます。

このような交流が続き、その経験を青少年教育に役立てることが、これからの健全な両国関係の確立に寄与する人材育成につながるのではないかと期待してやみません。


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